活動報告

宮城県石巻市北上町と南三陸町の現況

支援者の皆様こんにちは
いつも温かいご支援ありがとうございます。
東京サポート本部の佐々木です。

宮城県石巻市北上町と南三陸町の現況をご報告いたします。

北上町十三浜小泊漁港の状況。7月4日撮影


北上町十三浜小泊漁港の状況。その2



支援者の皆様からの温かいご支援のおかげで、支援が必要なご世帯は40〜50世帯までになりました。
その中でも、本当にどうしようもない程お金がない厳しい生活をされているご世帯は、まだ約20世帯ほどございます。

私のように東京などの都市に住んでいる者には、近所にコンビニやスーパーがあり、様々な会社もありますので、
「被災地の厳しい生活」というものがどんなものなのか、なかなか想像しにくいと思います。

沿岸部ではいまだに仮設住宅に住み続けている世帯が多く、昨年から殆ど変わらない生活が続いています。
当初2年の予定だった仮設住宅の生活は、3年に延び、5年に
延びました。
依然として高台移転の計画がまとまらず、造成して5年後までに家を建てることは、まず無理だろうと言われています。

また、公営住宅の建設予定もないということなので、現在も
ぎっしり人が住んでいる仮設住宅は、北上町の武山さんのお話では10年後もこのまま暮らしている可能性が高いと思います、とのことです。

仮設住宅に住んでいる世帯は、5年後からは世帯主の収入額に応じた「家賃」を支払わなくては
なりません。
お年寄りや収入のない世帯は0円ですが、このままここで生活してても昨年と変わらない
苦しい日々です。

被災地の若い世代の方々や動ける世帯では、働き口を得るために町を出て行かれました。

収入が0というご家庭は、

・地元に仕事が無い
(今まで漁業で生きて来たため、他の異なる仕事に就くことが困難。地元の漁業関係の企業が
壊滅状態、助成金が出なくて工場が再開できない、今までの土地に建てられない、などの理由で
仕事場が少ないので、遠方にしか働き口がない。)

・夫を亡くし小さい子供を抱えているため遠くに働きに出られない
(近隣どうしのコミュニティで順繰りに子供を預かったりという支え合いはありますが、
毎日預かってもらうことが難しいため、労働時間などの条件の見合う仕事に就くことが
困難になっている)

・親が癌治療で療養中のため働きに出られない
(家族の介護のために遠方の仕事に就くことが困難)

・病気のため働けない

・お年寄りだけの世帯
(家族を亡くした世帯、高齢のため雇ってくれる所がない等)
という方々で、震災直後と変わらぬ苦難、世帯によっては震災直後より厳しい生活が続いているということです。

先日独り暮らしのおばあさんが亡くなりました。
お米や食品を持ち寄って地域の方々で面倒を見ていたそうですが、「人様に迷惑をかけてまで
生きるのは辛い」とおっしゃっていたそうで、せっかく助かった命を自ら断ってしまったそうです。

周囲の皆様の悲しみは途方もなく大きなもので、怒りと悲しみが広がりました。

地域では生活困難なお宅に「生活保護」の申請をしたらということで、
周囲の方々が役所に連絡を入れたり、一生懸命だったそうです。
自分で出向けない世帯には、役所の方に来ていただこうと何度も呼んでくださったのですが、
「助けてください、人を殺す気ですか」と必死の呼びかけにもかかわらず、役所は来てくれなかったということです。

わずかでもお金があったなら、ここまで思い詰めなかったのでは、と地域の方々は悲しんでいます。
全国的に生活保護の不正受給事件もありますが、本当に困っている方々のところに、1日も早く支給される体制が望まれています。

また明日、続きをご報告いたします。
いつも温かいご支援ありがとうございます。

東京サポート本部 佐々木

●現在募集中の支援物資情報です(Amazonジャパンに登録中)。
暖房器具のないお宅が4件あります。石油ファンヒーター2台、石油ストーブ2台です。
また、これからの時期は暖房を使いますので、狭い仮設住宅の中で気管が弱い子供、喘息気味の子供たちの世帯から、加湿器付き空気清浄機のご要望があがっています。
どうぞよろしくお願い致します。

宮城県石巻市北上町, 復興の様子 | 11:09 PM

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