静岡支部より活動報告 ~大震災から5ヶ月の現状~
いつもありがとうございます。
静岡支部長の後藤です。
8月6日に代表の金野はじめ仙台本部の皆さん、東京サポート本部の皆さん、三原さんと今後についてミーティングをしました。
様々な意見が飛び交い、少しずつではありますが復興へ近づいている気が致しました。
8月7日には、東京サポート本部の佐々木ご夫妻、代表、副代表とともに甚大な被害を受けた沿岸部視察しながら、救援物資やお譲り頂いた軽自動車を東松島市や石巻市北上町、同市雄勝町にお届け致しました。
震災から5ヶ月も経つのに、未だに砕石が剥き出した道路。
満潮時になると冠水する地区。
人影は見当たらず、カモメとハエだけがまるでそこの住民のように飛び交っている地盤沈下したまち、大津波により変わり果てたまち、女川町。
町が在った筈なのに、隕石が落ちたかのように跡形もなく、ただ基礎だけが残っている東松島市や若林区荒浜の沿岸部。
仙台港付近では、まだ電気も通ってなく信号機が機能していない状況。警察官が交通整理を行っていました。
私たちは、先ず東松島市で活動されている富樫さんの所に物資をお届け致しました。
東北とはいえ、夏の暑さは半端ではありません。
そのような中でも一生懸命に活動されている富樫さんたちには頭が下がります。
次に向かった先は北上町でした。
救援物資を下ろし終えたあと、少しのあいだですが北上町で物資の管理をして下さっている武山さんとお話をさせて頂きました。
近くのスーパーまで買い物に行くのに車で40分くらい掛かるので、やはり税金が安く車庫証明の要らない軽自動車や、皆さんの分の買い物をするのに使用するための軽トラックやワンボックスカーをお譲りして頂けたら大変ありがたいそうです。
ご年配の方でも買い物に行けるように『スクーター』などでも大変ありがたいとの事でした。
私は東北の田舎で育ったので分かるのですが、都会と違い地方の田舎は自動車やスクーターなどがないと生活が出来ません。
移動する手段、つまり足がないとどこにも行けないのです。
北上町の皆様だけではなく、雄勝町の皆様も本当に困っていらっしゃいます。
支援者の皆さま
どうか軽自動車や軽トラック、そしてワンボックスカーやスクーターをお譲り頂けないでしょうか。
勝手なお願いだとは承知しております。
ですが、今現在被災地ではどうしても車が必要なのです。
依然として宮城県内の車の値は高く、2度目の義捐金と国からの生活支援金を配布されていない地区の被災された方々には、到底、手が出ないのです。
買いたくても買えない状況なのです。
しっかりと動くものであれば、年式が古い中古車でも構いません。
ただ、セダンは荷物を多く載せることが出来ないため、前述した車種でお願い致します。
心温かい善意のほど何卒宜しくお願い申し上げます。
北上町を後にし、私たちは雄勝町森林公園内仮設住宅に向かいました。
道すがら、大河小学校があり、車を止めて供養台のまえで手をあわせました。
襲ってくる大津波に呑み込まれてしまった小さな尊い命。
近くに高台があるものの傾斜がきつく小さな足では、津波に追いつかれてしまうだろうな、と感じました。
先生方に誘導され子供たちは必死に避難し、先生方もまた必死だったと思います。
随分と学校職員さんは批判されたようですが、高台の頂上まで続く階段を津波に備えて設置していなかった行政の落ち度ではないか、
と感じました。
大津波に未来を奪われてしまった小さな尊い命。
天国で楽しく過ごせるよう心よりご冥福をお祈り申し上げます。
雄勝町に着くと、まだまだ復興は厳しい現状だな、と辺りの風景を視て感じました。
壊れた重機の残骸があちらこちらに転がり、陸に置き去りにされた漁船や津波が建物を突き抜けていった爪痕が残されていました。
瓦礫の撤去作業には、重機やそれに付随した道具類が必要不可欠です。
現状では重機は足りていません。
すべてリースです。
重機のリース料は高く、せっかく復興に向けて立ち上がった事業主さまの資金繰りを圧迫しています。
道具類も足りていません。
例えば、クローラーダンプ、強化2トンダンプ、テンアツ機、腰道具、ドライバーやスパナでさえ、足りていないのです。
事務所や道具類をしまうための仮設事務所も足りていません。
これでは、復興は遅くなるばかりです。
重機関連の大企業さま プレハブ関連の大企業さま
しっかりと動くもの雨漏りのしないものであれば式の古いものでも構いませんので、どうか、お譲り頂けないでしょうか。
もしくは、このような状況ですので本当に格安なお値段で中古の重機等ご提供して頂けないでしょうか。
被災地の皆さんは、本当にお金が無いのです。義捐金が配布されるといっても、それは一時的な生活費でしかありません。
今後の生活を考えると、爪に火を灯すように節約して暮らしていかなければなりません。
今を生きていくためにです。
雄勝町では、再び飲料水が不足している状態です。
支援者の皆さま
どうか、心温かいご支援のほど何卒宜しくお願い申し上げます。
ドライバー1本、飲料水1本の善意が被災地の皆さまの助けになります。
生きる糧になります。
皆さまの善意を被災地の皆さまに分けて頂けないでしょうか。
この時世、『明日はわが身』なのです。
どうか、宜しくお願い致します。
被災地の皆さま
現実はときに厳しいものですが、希望を捨てず生き抜いていきましょう!
必ず雪は溶け春が訪れるように、復興も必ず成し遂げられます。
生きて、生きて、生き抜きましょう!
生きたくても生きられなかった方々のためにも。
この一帯には住宅がありました。大津波がすべてを飲み込み基礎しか残っていません。これが自然の脅威です。しかし、難を逃れられた皆さんは希望を捨てず未来に向かって歩み出しています。
一歩ずつ、一歩ずつ、しっかりと大地を踏みしめて。
今後とも『祈望』を宜しくお願い致します。
静岡支部代表 後藤