活動報告

岩手県大船渡 浦嶋商店様と及川冷蔵様

オフィス机と椅子は、岩手県大船渡市の及川冷蔵様、浦嶋商店様、(株)毛利様、マルト川原様、山善魚問屋様、さこう商店様、に届けられました。


この写真は大船渡の及川冷蔵様に搬入した時(8月27日)の現状です。 津波で工場が被災して鉄骨がむき出しになり、現在復旧工事の真最中です。 9月1日引き渡し予定で工事をされていましたが、間に合うような状況ではありませんでした。


製氷工場の周辺も冠水し、離れ小島のようになりました。漁師さん達が船を出して漁を頑張っても、冷蔵冷凍設備が稼働できないことには、全国に新鮮な魚介を販売お届けすることができないのです。手前の線路はドラゴンレール大船渡線です。気仙沼〜盛まで復旧の目処は立っていません。


大船渡港で水揚げされる旬の魚介類の卸売りと、水産加工品の製造販売をされていた浦嶋商店様の被災状況です。(浦嶋様の工場は解体され、現在は更地になってしまいました。) この辺りは地盤沈下で冠水している県道で、最近はまた一段と水量が増えたように感じているそうで、自社で盛り土作業をしているそうです。

支援者の皆さま、こんにちは。
いつも温かいご支援ありがとうございます。
東京サポート本部の佐々木です。

8月27日(土)早朝、日水製薬株式会社様からトラックで支援物資が到着し、オフィス机26台と椅子を岩手県大船渡市の水産関係の企業様にご支援いただきました。

及川冷蔵様、浦嶋商店様、(株)毛利様、マルト川原様、山善魚問屋様、さこう商店様、に届けられました。
日水製薬様、たくさんのオフィス支援をありがとうございました。

岩手県大船渡市は、世界三大漁場と言われる、暖流と寒流がぶつかりあう豊かな漁場が目前に広がる重要な水産都市です。
伊達藩の頃から栄えてきた大船渡港は、セメント工場と水産加工工場の多い工業団地ですが、ここも震災の大津波で大きな被害を受けました。

この辺りはリアス式海岸の奥まった湾でしたが、9メートルから最大で23メートルの津波が押し寄せ、堤防も町も破壊されてしまいました。

港に工場が近ければ近いほど事業再開の目処が立たないそうで、これでも復旧が早い方だということです。
遅れているところは未だに工場用地すら決まっていないのです。

いま、国の復興計画の遅さが企業の足かせになっています。
土地利用計画が具体化されていないために、市の土地活用計画が決まらず、土地の売買も賃貸契約もできないため身動きが取れず、実質何もさせていただけないのが現状です。

及川冷蔵様の付近は工業団地になっており、自社の土地があるところは、同じ場所で復旧することを黙認されていますが、そうでない水産業者様達は、排水の関係上、山地や住宅地への移転は難しいのでできるだけ海に近く、排水設備のしやすいところを探すしかないそうです。

その排水設備に大きな費用がかかるので、場所の問題と設備の問題で、会社再開のハードルがとても高くなっている状況です。

大船渡の被災企業の殆どが水産加工関係です。
現在、各冷蔵庫業者は懸命に復旧作業を進めていますが、
資金の工面がついているところは少なく、どこまでの復旧が期待できるか状況に応じての作業となっています。
こちらの及川冷蔵さんも冷蔵庫、作業場、設備の復旧に最低でも数億円はかかる見込みで、補助金の承認が得られたことでやっと銀行融資も取り付けられたようです。
ですが、実際にはどこまでやれるかまだまだ不安材料は抱えています。
実際、工事はあと1ヶ月はかかるでしょう。

冷凍冷蔵設備は、やはり一番費用のかかるところで、その他作業テーブルやコンベア等も海水を使用するのでステンレス材のものを使うために高額になります。
大手銀行がバックアップしている企業は復旧工事もどんどん進めて行けてますが、震災前までの借り入れが多いところや中小企業では、メインバンクも融資のテーブルにはなかなか着いてもらえず、とにかく今は国の補助金を少しでも貰えるよう組合を作ったりと、慣れない仕事に四苦八苦されています。

排水設備、冷凍冷蔵設備、水産設備に伴う備品も必要になっております。
例えば、魚をさばくためのステンレス厨房機器、テーブル、流し台、魚を入れるプラスチックタンク(500kg〜1t)や、フォークリフト、保冷トラックも必須だそうです。
しかし、被災地では中古の備品も、中古車の値段もつり上げられているため、手が出ない状況なのだそうです。


浦嶋商店様は、サンマの「海鮮生ハム」をつくっていた有名な水産加工会社様です。

美味しい!と大ヒットした浦嶋商店様の三陸サンマ「海鮮生ハム」。独自の薫製技術でしっとり柔らかでぷりぷりという評判です。


「海鮮生ハム」調理例

岩手県水産加工品コンクールで賞をとり、TV(昨年12月に放送された「深イイ話」など)でも紹介された大人気のヒット商品をお持ちですが、工場が被災されまだ再開できない状況です。

このような状況でも、ヒット商品をお持ちなので商材の製造依頼を受けていますが
魚介を固める冷凍庫がなく、そして冷蔵業者も稼働していないので、
自分たちで一坪程度のー20℃以下に冷える冷凍庫を探しているそうです。

できるだけ早く工場を再建し、サンマ漁から製造を再開できればと頑張っていらっしゃいます。
9月のサンマの水揚げに向けて再開準備を進めておりますが、未だに事務所が決まらず苦戦されています。一日も早く排水施設と冷凍、冷蔵施設の準備が急がれていますが、相当の額がかかりそうだということでした。
冷凍庫、仮設事務所、プレハブが手に入れば、すぐに再開できるのにとおっしゃっていました。

浦嶋商店様では、現在も以下の支援を必要とされています。
どうぞよろしくお願いいたします。

ー20℃以下に冷える冷凍庫(一坪程度のもの)
魚をさばくためのステンレスの厨房機器(ステンレスの作業テーブル、コンベア、流し台など)
魚を入れるプラスチックタンク(500k〜1t)
排水設備
フォークリフト
保冷トラック
仮設事務所(ユニットハウス、プレハブ)
補助金

ご支援可能な方はご連絡お願いいたします。
http://www.tohokukibou.com/offer/index.php

東京サポート本部 佐々木

支援活動 | 2:36 PM

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