活動報告

北上町十三浜の株式会社木村水産

支援者の皆様こんにちは
いつも温かいご支援ありがとうございます。
東京サポート本部の佐々木です。

浜で水揚げされたアワビを選別しているところです。肉厚でイキのいい高品質のアワビを仕入れます。放射能検査をしょっちゅう行なって、安全なものだけを出荷しています。


木村水産様の工場内での選別風景です。 三陸の美味にこだわっています

今回は、北上町の十三浜で事業再開に向けて奔走されている木村水産さまをご紹介します。

北上町の十三浜はリアス式の崖の切り立っている三陸海岸沿いにあります。
日本を代表する三陸わかめの産地で、北上川からの恵みと親潮と黒潮のぶつかりあう海域で育つ魚介類は、ミネラルが豊富で、漁場と養殖業が活発な地域です。

十三浜地区は、北上川河口付近から北にむかって、
追波(おっぱ)、吉浜(よしはま)、月浜(つきはま)、
立神(たてがみ)、長塩谷(ながしおや)、白浜(しらはま)、
小室(こむろ)、大室(おおむろ)、小泊(ことまり)、
相川(あいかわ)、小指(こさし)、大指(おおさし)、
小滝(こたき)という13の集落で構成されています。

このうち漁港があるのは白浜、小室、大室、小泊、相川、小指、大指の8つになります。

ひとつひとつの浜の名前に、荒々しい自然と共に生活して来た人々の歴史と風光明媚な景色を感じます。

特産物のめかぶ、わかめ、牡蠣、アワビ、ウニ、ホヤ、タコ、ホタテ、
べっ甲シジミ、サクラマス、昆布、岩のりなどの養殖場がありましたが、
震災で全壊し、漁船も流され壊滅的な被害を受けました。

約630世帯がありましたが、震災で460家屋が全壊、7割の漁船を失い、
地盤沈下で満潮時には冠水してしまいます。

被災地の水産加工会社さんが事業を再建するためには、仕入れと販売の
タイミングをうまく回すことが大事なので仕入れの資金を調達出来ないと、
事業を始めることができません(終わってしまう、廃業になる)。

自社の販売する魚介類の種類によって収穫できる期間が限られているため、
収穫期に1年分の仕入れをして、美味しく冷凍できる冷凍設備で保存し
注文が入った分を冷凍庫から出して加工し、一年間かけて販売していきます。

そのため、最初の仕入れができなければ、事業の継続が困難になります。

木村水産様は、三陸でとれる高品質のこだわり商品を販売していました。
北上町十三浜の特産品である冬の「あわび」、春から夏の「うに」、これから旬を迎える
「めかぶ」は、日本最高峰の味と品質だということで世界中から注文がきていました。

今年は、震災の影響で漁獲量がいつもの6割以下になると予想されるため、
仕入れの価格も例年より割高になっているそうです。

水産加工は仕入れの金額が大きいので、まとまった資金がないと成り立ちません。

例えば、三陸ではこれから「めかぶ」、「わかめ」のシーズンになりますが、
去年からタネを入れて今月からようやく水揚げが始まります。

獲れるシーズンは、3月と4月のたったの2ヶ月しかないので、この2ヶ月間で
来年までの1年間に販売する量を仕入れて、加工しなくてはなりません。

仕入れた一年分の材料は、貸冷凍庫屋さんにkg単価いくらで蔵代を支払って
保存しますので、仕入れ代の他に1年間保管する蔵代も必要になります。

木村水産様は毎年、大量のめかぶを仕入れて販売してきましたが
このような状況のため、今年は7〜80t仕入れて販売するのが精一杯の目標です。

仕入れに必要な資金は約3,000万円ですが、この資金を銀行から融資を
受けることが出来ませんでした。

津波で冷凍庫の在庫がまるまるダメになったため、資金を津波で失ったと等しい状況でした。

さらに工場の設備の被災も加わり、設備を修理するために一千万円以上の費用が
かかってしまいました。

やっとのことで加工工場の準備を整えたのに、まとまった仕入れの資金が調達出来ず、
第一歩を踏み出せずにいるのです。

すでに各地から何千箱ものご注文が入っているのですが、仕入れ資金がないと
必ず納めますというお約束が出来ないのです。

商品を切らすとお客様は他に行ってしまいますので、なんとしても今までのような
高品質の商品を提供したいと、資金集めに奔走しています。

水産加工会社の方からすると、数千万円という金額は返済出来る金額なのですが、
震災後は銀行は今までのように融資してくれなくなりました。

工場が残っていると「罹災」扱いされないため、国の助成金も受けられず、
なんとか小さな額の仕入れでしのいでいる状況です。

例年どおりの資金があれば、従業員10~15人を雇用でき、地元の漁師さんたちから
買い付けもできるので浜の復興にも繋がりますし、地元の雇用も復活します。

北上町では再開出来たお店がまだありませんので、準備の整っている木村水産様が
再開することができれば、地元の経済を牽引することができるのです。

木村水産様は事業再開の最低ラインの30t(1,000万円)の資金を集めるために、
「セキュリテ被災地応援ファンド」に参加することにしたそうです。
http://oen.securite.jp/

「木村水産めかぶファンド」で現在2,000口(1,000万円分)を募集中です。
http://www.musicsecurities.com/communityfund/details.php?st=a&fid=221

このファンドは半分が寄付、半分が投資ということで、一口1万円 (応援金(寄付)5,000円
+出資金5,000円)から申し込むことができるそうです。
2,000口のうち、全額が木村水産様の仕入れ資金になります(※)。

木村水産様のほかにも、参加されている企業様がいらっしゃいますので、
是非とも東北の企業を応援したい!!という方はぜひホームページを見てみてください。
どうぞよろしくお願い致します。

木村水産様の理念は、国産品にこだわった三陸の美味を全国にお届けすることです。
割高の韓国産や中国産の原料を仕入れるところもありますが、木村さんとしては
断固として三陸の浜にこだわりたいそうです。

地元の浜の産品にこだわることで、漁師さんのお仕事も増えるし、町も復活できるし、
先祖代々お世話になった海で生きることができるからです。
そして、やはり三陸でとれる国産のめかぶ、わかめ、ウニ、あわびは輸入品とは
別格に美味しいので、この味を日本ブランドのためにも引き継いでいきたいのです。
最初の資金さえ万全であれば、どんどん頑張ることができるのです。

この最初の資金のところで協力してくださる銀行、信用金庫、投資家の方々、
支援企業をどうやってみつけたらよいのか悩んでいます。
被災地の他の企業も同じような状況のところばかりです。

このブログをご覧の投資家の方、銀行の方がいらっしゃいましたら、
ぜひ被災地の企業様へのご支援、ご協力をお願い致します!!

最初の仕入れ資金さえあれば再開できるところが資金融資を待っています!!

十三浜の復興と安心出来る食品を目標にすると、被災地応援ファンドの資金だけでは
とても少な過ぎるので、なんとか仕入れ資金の問題が解決出来るように、祈望でも
支援の呼びかけのお手伝いができればと思っています。

北上町の武山さんは震災前から木村水産の工場長として会社を牽引してきました。
現在、ご自分のお店と掛け持ちで、再開に向けて頑張っています。

●木村水産様では、資金協力だけでなく、ご注文も受付中です。
お問い合せはこちらにお願い致します。
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 〒986-0201
 宮城県石巻市北上町十三浜字大指93-1
 株式会社 木村水産
 電話:0225-66-2255
 FAX:0225-66-2322
 インターネット環境はありませんので、ご注文はFAXでお送りください。

 お振込先
【銀行口座番号】七十七銀行 飯野川支店(普)0005959
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震災前につくった木村水産様の商品パンフレットです。お値段は直接お問い合せください。

震災前に制作したパンフレット


※…被災地応援ファンドは集めた資金全額を事業者様にお渡しするのですが、うち半分は
返済義務の無い寄付金として、残り半分を事業の状況に応じて分配を受けられる出資金として
お渡しされるということです。

 
東京サポート本部 佐々木

2月23日に十三浜の説明を追加しました。

2月29日に「被災地応援ファンド」の説明を修正しました。


宮城県石巻市北上町, 支援活動 | 11:04 PM

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