活動報告

北上町十三浜の(株)木村水産様 (2)

支援者の皆様こんにちは
いつも温かいご支援ありがとうございます。
東京サポート本部の佐々木です。

北上町の十三浜で事業再開に向けて奔走されている木村水産さまの続報です。
(前回は、2月22日の記事で水産加工の資金調達についてレポートいたしました)

今回は、木村水産様で取り扱っている商品をご紹介させていただきます。

まず、被災地応援ファンドに参加されている、木村水産様の「めかぶファンド
ですが、おかげ様で目標の90%のところまでご支援いただいております。
全国の投資家の皆様に心より感謝申し上げます。

めかぶが獲れるのは3月と4月のみで、この時期に仕入れができないと
廃業となってしまいます。
木村水産様ではめかぶとワカメの資金で仕入れをして出た利益で、
少しでもウニの仕入れが出来ればいいなと考えていらっしゃいます。

被災地応援ファンドの「めかぶファンド」は3月末〜4月頭頃までに
ご支援いただけると木村水産様の事業が継続でき会社も助かりますし、
10〜15人分の新たな雇用が生まれ、十三浜の復活にもなります。
引き続き応援の程よろしくお願い申し上げます。

現在、木村水産様では事業再開をめざして「めかぶ」と「わかめ」の
小さな額の仕入れから、製造、販売を始めています。

工場長の武山さんが、午前4時に起きて市場に仕入れに向かいます。
そして、朝8時からスタートするパートさんの加工のお仕事は、まだ
少量の生産なので午前中の早いうちに終了するそうです。

高品質の三陸の美味を全国にお届けできるようにと、本格的な生産体勢で
スタートできる日のために、毎日仕入れと加工と販売に奮闘されています。

これからの春から夏にかけての5〜6月は「ウニ」が旬になりますが、
例年通りの漁が可能かどうか、まだ海の見通しが立っていないそうです。

十三浜の漁場は天然の漁場で、ここで育つウニは海苔や海藻を食べて
大きくなります。

昨年の津波で大量のウニと海藻が流されたため、現在、浜で成育中のウニに
どのくらいの身がついているのか、陸に上げてみないとまだわかりません。

いざ開けてみたら例年より実入りがよくない、色がよくない等、思うように
いかない場合も覚悟しておかねばなりません。

今年の三陸の海の状態がどうなるか、漁場は天然のものなのでいまの段階では
まだわからないそうですが、よい状態であることを願っています。

今年は海が綺麗なため色々な種類の海藻が岩の表面についています。しかし、
ウニは海底にいるので「うまい具合に」海苔を食べているのか、例年通り漁が
出来るのか、漁師さん達は心配しています。

宮城県漁業協同組合連合会は、海を見てウニ漁ができるかどうかを決めます。
漁のできる日を「開口日」と言います。漁師さんは漁協連の決めた開口日に
漁に出てワカメやウニを獲ってきます。

開口日は、各浜のトップである「開口委員」という方がしょっちゅう海と
漁場の状態を眺め、各漁協の支所と相談して決めています。

十三浜にはそれぞれの浜に1人づつ13人の開口委員がおり、宮城県全体では
浜の数だけいるので正確にはわかりませんが、何百人もおられるそうです。

漁場によって、良いものと良くないものとがあるので、買い人さんが漁場を
入札し、加工会社がその浜で水揚げされた原料を仕入れます。

漁協の支所の数だけ入札があります。宮城の場合は唐桑から牡鹿半島まで
欲しい浜を値段をつけて買うのだそうです。北上町の漁場なら十三浜、
南三陸なら志津川の浜が入札されます。

木村水産様では、やはり地元の十三浜の漁場にこだわりたいので、十三浜に
入札したいということです。

昨年の3月11日は「ひじき」の開口日でした。
漁には潮時があってひじきは満潮時には獲れません。干潮時に獲りますので、
あの日は午前中から昼までに漁を済ませていました。午後まで海に出ていた
漁師さん達は沖へ逃げて津波を免れたそうです。

めかぶとろろ

めかぶとろろ。本当はこの上にさらに透明の蓋があります。外して撮影しました

あり合わせですが、器に盛りつけてみたところです。量はもっと沢山入っています

うにめかぶ。めかぶの量が少ない分、容器も二回りくらい小さいです

焼きうに。このように袋に入っています

袋から取り出すとこんな感じです。中までぎっしり詰まっているのにびっくり

木村水産様の取り扱っている商品をご紹介いたします。
先日の記事の後、木村水産様から生産されている商品の一部を
送っていただいたので、数人で試食させていただきました。

私はとろろめかぶとうにめかぶ、焼うにをいただきました。

正直思いがけない美味しさに、全員が驚きました。

「めかぶとろろ」は私が普段デパートやスーパーなどで購入する
ものとはぜんぜん違った「歯ごたえ」と、鮮烈な磯の風味が感じられます。
普段そういうのが苦手な人も、これは食べられると言っていました。

いつもはめかぶをすすんで食べることがない人も「毎日食べられるかも」との感想です。

こんなに鮮度高い、磯の香り豊かなめかぶがあったのだと
本当に感動しました。

めかぶの加工法を木村水産様へ伺ったところ、生のめかぶを
専用スライサーでカットしボイルすると、鮮やかな緑色に
なるのだそうです。

めかぶのぬるぬると、シッカリした歯ごたえを残す煮方が
木村水産様のこだわりで、「加工会社によって差が出る」
部分だそうです。

「うにめかぶ」は味つきですが、これも美味しかったです。

味付けには木村水産様自家製のかつお出汁を使用していて、
めかぶの上に乗っているうには、チリ産のうにになります。

三陸産のものを使いたいところですが値段が高くなるため、
外国産の中では色もよく、味も良いチリ産であれば、
1年を通じて購入し易い価格でご提供できるからです。

そして「焼きうに」も、とてもとても美味しかったです。

三陸産のうにを一つ一つ手作業で形がくずれないように
丁寧に取り出し、ほっき貝の殻の器にぎっしり詰めたものを
じっくり焼くのだそうです。

1つの焼きうにに、7〜8個のうにが使われています。
詳しい方法は秘密ということですが、火加減が味の秘訣
なのだそうです。

焼かれることでうにの味がいっそう濃厚になっているように
感じました。

調味料や添加物は一切使っていないのでうにだけを味わえ、
1つでかなりのボリュームがありましたので、うに好きには
たまらない逸品だと思います。

これらの商品を一度食べてしまうと、三陸の浜をずっとずっと
守り続けていきたいという気持ちが一層強くなりました。

この味を末永く残していければと願っています。

 
東京サポート本部 佐々木

木村水産様の事業再開の最低ラインの30t(1,000万円)の仕入れ資金となります。

セキュリテ被災地応援ファンド
http://oen.securite.jp/

木村水産めかぶファンド
http://www.musicsecurities.com/communityfund/details.php?st=a&fid=221

木村水産様のほかにも、参加されている企業様がいらっしゃいますので、
「是非とも東北の企業を応援したい!!」という方はぜひホームページを
ご覧になってみてください。

どうぞよろしくお願い致します。

宮城県石巻市北上町, 支援活動 | 9:59 PM

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